心と体

半端な怪談よりもよっぽど怖い
『教室の悪魔』

Kyosituno
僕は本を読むのが極端に遅いんです。一所懸命黙読しても、普通の人が音読しているぐらいのスピードがせいぜいです。なので、新聞なんかもなかなか全部を読むということができません。いつも写真と見出しをチェックして興味がある記事のヘッドラインを読み、時間があれば本文記事を。でもたいがいは時間切れで読めない毎日です。でも、うちのヨメと時々面白そうなコラムや記事を切り抜いてトイレに貼っておいてくれます。何日か遅れても面白い情報がこれで拾い上げることができるので重宝してます。さて…。

 この本『教室の悪魔』も、そんな切り抜きで紹介されていたものです。書店員が書いたコラムだったんですが、書店員をしていると、何年かに一度、これは売らなければならないと自分で感じる本があると。そういう本としてこの本が紹介されていました。

 著者は児童相談所のカウンセラーです。この本を読めばどうして子どもが「いじめ」で自殺するかわかります。そして読むと、
「『いじめ』ぐらいで」
「いじめられる方にも何か理由がある」
 などというような呑気な言葉は出せなくなります。いじめは加害者も、被害者もどちらも大人に知られたくないという方向が同じなので、大人の目につかないようになっています。被害者は大人に知られるとより一層いじめが酷くなることを知っているし、いじめる側は心理的にどうやったらダメージが大きいかを、常にあの手この手で仕掛けてくるので逃げられないんです。狡猾で巧妙です。

 そして恐ろしいのは、ターゲットは一瞬にして切り替わるということ。いじめに加担することを拒否したものはその瞬間からいじめられる側になるということ。だから誰ひとりとして被害者の味方をするものがいないということ。今までいじめられていた子どもが、すぐにもいじめる側に回るということ。でないと自分のみが守れないからです。

 いじめられる理由はいじめられる側にはありません。なくても、いじめる側が作り上げていくんです。本当におそろしいです。
 会社の帰りに見つけて買ったんですが、読むのが遅い僕が一気に読んでしまいました。お子さんのおられる方はぜひ一読されることをおすすめします。

『教室の悪魔 見えない「いじめ」を解決するために』
 山脇由貴子/著
 出版社名 ポプラ社
 出版年月 2006年12月
 ISBNコード 978-4-591-09594-2
 税込価格 924円
 頁数・縦サイズ 138P 19cm
 分類 教育/教育問題/いじめ・登校拒否

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正しいのではなく

070715sky
※一部、誤解を招く表現がありましたので、加筆しました。

世の中の真偽を見極められる人というのがいるのだなぁと思うことが連続してありました。

「中国公式メディアにとって重要なのは、記事の真偽ではなく、記事が当局(共産党)の指導に従っているかどうか」

 これは、先日の中国での「段ボール肉まんヤラセ報道」に関して、我らが福島香織(産經新聞)記者がblogで書いていた言葉。

「何が正しいかじゃなくて、どうやったら自分の思い通りになるか、を考える人が多いというか」

 これは、友人に送ったメールの返事に書いてあった言葉です。なんか真実を突いている言葉だなぁと思いました。この二つ、共通していますよね。つまり倫理観が欠如しているということを言ってるというところ。悪しき考えが多数を占める空間では、正義が通りません。そういう空間では正義が「悪」とされてしまう恐ろしさがあります。

 最近、とても身近にというか、身近な人が関係するある場所でというか、信じられないことを言い出す人というのを何人か見ました。あなたがそんなことを言うのですか?と言いたくなるような人です。世間的にちゃんとした立場の人とされる人たち。普段の言動がすべて空しく崩壊していく瞬間でした。ああ、この人も結局は自分中心、自分が可愛いだけだったのだと。思いやりのあるような言葉も何もかもが全部自分の保身のためだけのものだったのだと。何が正しいというのではなく。大人のこういう態度を子どもはちゃんと見ているのに。恐らくこういう人は気づかないでしょう、もうこの先も。

写真だけでも晴れ晴れと。
Panasonic LUMIX DMC-FX5 f=5.8-17.4mm
(35mm EQIV.35-105mm)F2.8-4.9

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今年もこのキャラに

070628un
今年もこのキャラクターに会う季節がやって来ました。昨日が健康診断でした。身長、体重、聴力、心電図、血圧、検尿、検便、胸部レントゲン…ほんとは胃部レントゲン、つまりバリウムもあったわけですが、僕はやめてもらいました。その代わり来週胃カメラ検査です。カメラはOLYMPUSの内視鏡がいいな(^ε^;)。

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内面からきれいになろう!
腸リアルなミクロの決死圏体験

050712chou『ぎょぎょ〜む日誌』にも書きましたが、ワタクシ先日、生まれて初めて内視鏡検査というのを受けたわけです。胃は上からですが大腸なので(*)からです(^ε^;)。つまり、お腹にハリガネムシが入ってきたカマキリの心境とでも申しましょうか(だいぶちゃうと思うけど)。

 で、日記にも書きましたが、内視鏡システムのメーカーは僕の大好きなOLYMPUSでした。内視鏡室は病院の中でもなんだかとても端っこにあって、中もとても殺風景です。くたびれた中学校のもう使わなくなって倉庫代わりになっている理科室みたいな。もうちょっと明るい感じのリラックスできるような部屋だといいのになぁ。
 内視鏡がどんなものかはだいたい知っていました。カメラ雑誌などでOLYMPUSが紹介されるときに、少しだけ内視鏡の写真も載っていたりするからです。ようするに黒いチューブで、長さは3メートルぐらいあるんでしょうか。

 さて、うっすらとかかる麻酔のようなもので、そんなに検査自体はしんどいものではありませんでした。その前と後のしんどさに比べれば検査中なんか楽なもんです。
 身体を時々上向けたり横向いたりするので、見えないときもありますが、見えるときは自分の腸の中がモニターに映し出されるのをけっこう呑気に見ていることができます。けっこうブツが残っていたりして時々濁ります(^ε^;)。それをジョジョジョッと吸い込んだりしながら進んでいきます。ほんとうに映画『ミクロの決死圏』の世界ですね(ってたとえが古いな)。

 ここに貼った画像は実際に検査で撮影されたものですが、やっぱり写真より生中継で見る方が面白いです。そのまま動画ですからね。お腹の中を管がぐりぐりと通っていくので、最後の方はやっぱりちょっとしんどい時もありましたが、我慢できないほどではありませんでした。
 検査の結果は特に異常なし。病気というほどでもない。ようするにタチの問題。「憩室」という小部屋ができやすいタイプなので、消化のいい物を食べるとか、異常を感じたらすぐに病院へとかそれぐらいしか対処方法はないのです。

 いやはや、興味深い体験ではありました。でももう一回やる?って訊かれたら、あまり頷きたくはないですね(^ε^;)。

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私の秘密が暴かれる!?

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chakaさんのblogに楽しい性格分析「ツキアイゲノム2」が紹介されていたので、さっそくやってみました。これ「キャラミル研究所」が作っているやつ。ここはいろいろな面白い性格分析を作るなぁ。
 このテストはコミュニケーションタイプのウラとオモテを診断するとのこと。表面に現れる特徴と、心の裏側、内面に住む三人の賢者の特徴が示されます。さて、結果は…。

★うずらまんの「ツキアイゲノム」★
■オモテゲノム→「COOL」
 このタイプの特徴は・・・
 ●基本的に『文句言い』です。
 ●奔放で独創的。で、少しわがまま。
 ●きっちりモノを考えるのが好きです。
 ●どっかでヒトはヒト、自分は自分と割り切っているタイプ。
  わりきり系のコミュニケーション
 よくしゃべる相手には聞き役、社交が必要なときは当たり障りのない話と相手に応じたコミュニケーションをすんなりと操ることができます。

■ウラゲノム
▼アイデア・ユニット→「WILD」
 思うがままに楽しいことをやりたい「イエーイ系発想」
「ワイルド」は柔軟かつ独創的な発想をする人です。「いかに周りをあっと言わせるか」が人生のテーマです。
 遊び心があり、新しいモノを創造することを得意とするので煮詰まった現状をブチ破る起爆材として力を発揮します。

▼プラン・ユニット→「INSPECTOR」
 周囲に疑問を投げかけ、新しい可能性をみつける「どーなのよ系発想」
 「インスペクター」は常に考える人です。慣例や伝統、モラルといったものすら、まず疑う。「あーでもないこーでもない」という発想をします。
 様々な意見や考えに柔軟な興味を持ち、いろいろトライしてみたりします。時に「やったもん勝ち」的な大胆な選択で意外なチャンスを得ることもありますがふってわいたような謎の言動や行動で周囲をはらはらさせることも。
 いつでも真剣に考えているのですが、比較的ころころと意見が変わったり、考えながらしゃべったりすることもあるので周囲がそのスピードについていくのは容易ではありません。

▼ジャッジ・ユニット→「REALIST」
 合理的な現実主義者。世の中を観察、分析し、自分はいま何をするべきか筋道を立てて考え、冷静に答えを出します。
 夢を現実に変えるにはその道筋を理解することが必要です。ギターが弾けない人は「ミスチル」にはなれない。変身できない人は、「仮面ライダー」にはなれない。そういう夢のないことをスパッと言いきることのできるヒトです。
 
 …以上。抜粋です。タイプの詳細な解説はB>キャラミル研究所ホームページでご覧ください。
 しかしなぁ…、う〜む(-ε-;)、かなり当たってるかも。さあ、あなたもやってみよう!

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『死んだらいけない』

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報道カメラマンの石川文洋さんの写真集『死んだらいけない』という本を買いました。
 ベトナムの時の爆死したベトコンの死体の一部を下げている衝撃的な米兵の写真の別カットが載っていました。この米兵は捕虜にしたベトコンにたばこを与え火を付けてやっているところでした。死体を下げていた写真は子どものころに雑誌か何かに載っていたのを見てすごく印象に残っています。僕はこの写真を見て米兵は酷いことをする、そう思いました。その雑誌のキャプションにもそのような意味合いのことが書いてあったような気がします(そう思いこんでいるだけかもしれませんが…)。しかし、今回の写真を見ると、昔見たその写真の意味も変わってきます。米兵は、バラバラになった死体をせめて集めてやりたいと思っていたのかもしれない…。
 でも石川さんのこの本には、読者をイメージ誘導するようなことは書いてありません。キャプションには短く事実関係が書かれているだけ。写真を見て自分で判断しなければなりません。そんなこんなでいろいろ考えるところがありました。

 この本はベトナムからアフガニスタンまでの戦争と、そこで生きる人々の姿を写した、戦争だけでなく生命を大切にするという基本的なことをテーマにした写真集です。
 文章は、とてもわかりやすい言葉で、なぜ生きることこそが宝なのかということが書かれています。そこには、小難しい理屈などはありません。実にシンプルに短い文章の中に濃度の高い内容があります。

 子どもたちにもぜひ見せたい写真集です。

『死んだらいけない』石川文洋 写真/文
 ハードカバー/19×13cm
 日本経済新聞社 1000円(税込)
 ISBN: 453216463X (2004/05)

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