経済・政治・国際

『ベトナム戦争と平和』石川文洋著

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岩波新書(カラー版)から、報道カメラマン・石川文洋さんの新刊が出ました。石川さんのベトナム取材の集大成のような本です。でも、新書判という手に取りやすい本でありがたいです。
 戦争当時から続けている取材の写真が戦争時、終戦時、それから何年か経って…とたくさん掲載されています。戦後のベトナムの変化がわかります。
 石川さんの写真としても未公開のものも多く含まれているようですのでそういう意味でも貴重です。

 僕は日本とは直接関係のないこの戦争のことがとても気になっています。それは、僕ら太平洋戦争を知らない世代がリアルタイムで感じた戦争がベトナム戦争だったからです。というか既に僕が生まれたころには戦争は始まっていました。
 当時はこの戦争の背景や意味がわからず、ただなぜベトナムの戦争にアメリカ軍が参加しているのかなぁ?程度の疑問しか持っていませんでしたが、報道されるニュースや新聞雑誌で血まみれの写真を見るたびに人が人を殺すことに麻痺していくことに恐怖しました。

 当時は幼くてよくわからなかったことを少しずつ後追いで読んでいます。この本は見てきたことを見た人の視線で書いています。読者は同じ視線で感じることができます。読了したら感想をまた書きたいと思います。

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ネギハモ14回の付録(^ε^;)

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本日、ちょっとネギハモ15回を作る時間がなさそうなので、第14回のおさらいとして、関係の写真を公開しましょう(^ε^)。

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 これは大阪ガスのショールーム[ディリパ]内にある[EXPO70ホール]です。入り口には「太陽の塔」のお腹にある顔のレリーフが飾られています。でも、この顔は触っちゃダメです。

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 これは大阪万博EXPO70の会場のジオラマです。これで全体の様子がよくわかります。各パビリオンの配置がどうなっているのか、そしてそれが現在の公園のどの位置だったのかを確かめましょう。

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 展示品の一部です。お面は、公式記録映画『日本万国博』にもたくさん写っていました。このお面もそんな中の一つでしょう。そしてこの[EXPO70ホール]以外にも、万博公園内の[国立民族学博物館]にあるたくさんのお面は万博での展示物がかなり含まれているのではないかと思います。

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大阪万博!
確かに僕はそこにいた

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『ネギハモ』の万博スペシャルに関連して、写真を一枚載せましょう。

 この写真、35年前の僕、うずらまん です。実家で写真を探してきました。大阪万博EXPO70へ行ったのは我が家ではたったの1回きりです。アルバムによると1970年の8月に行ったとあります。ちょうど今ごろですね。なんだか暑くて、だだっ広くて、人が多くて、疲れたことだけが記憶に残っています。

 この写真はよく見ると、後ろに[ガスパビリオン]が写っています。でもそこは見学した記憶がありません。ガスパビリオンの建物を見たという記憶すらないんです。ただ、この座っているパイプのオブジェというか、写真を撮るからそれに登れと親に言われたことだけは覚えています。いろいろ見て最後にこの写真を撮ったのだったと思います。

 入ったことを覚えているのは[カナダ館]、[ソ連館]のホール、あと[フジパンのロボット館]に似た外観のどこかのパビリオン…。

 この写真の他にもほとんどが縦位置の写真です。我が家ではこのころ、RICOHのオートハーフを使っていたからですね。白黒じゃなくカラーで撮っておいて欲しかったなぁ。万博会場だってわかるものが写っている写真も少ないしなぁ…。

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『死んだらいけない』

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報道カメラマンの石川文洋さんの写真集『死んだらいけない』という本を買いました。
 ベトナムの時の爆死したベトコンの死体の一部を下げている衝撃的な米兵の写真の別カットが載っていました。この米兵は捕虜にしたベトコンにたばこを与え火を付けてやっているところでした。死体を下げていた写真は子どものころに雑誌か何かに載っていたのを見てすごく印象に残っています。僕はこの写真を見て米兵は酷いことをする、そう思いました。その雑誌のキャプションにもそのような意味合いのことが書いてあったような気がします(そう思いこんでいるだけかもしれませんが…)。しかし、今回の写真を見ると、昔見たその写真の意味も変わってきます。米兵は、バラバラになった死体をせめて集めてやりたいと思っていたのかもしれない…。
 でも石川さんのこの本には、読者をイメージ誘導するようなことは書いてありません。キャプションには短く事実関係が書かれているだけ。写真を見て自分で判断しなければなりません。そんなこんなでいろいろ考えるところがありました。

 この本はベトナムからアフガニスタンまでの戦争と、そこで生きる人々の姿を写した、戦争だけでなく生命を大切にするという基本的なことをテーマにした写真集です。
 文章は、とてもわかりやすい言葉で、なぜ生きることこそが宝なのかということが書かれています。そこには、小難しい理屈などはありません。実にシンプルに短い文章の中に濃度の高い内容があります。

 子どもたちにもぜひ見せたい写真集です。

『死んだらいけない』石川文洋 写真/文
 ハードカバー/19×13cm
 日本経済新聞社 1000円(税込)
 ISBN: 453216463X (2004/05)

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