GODZILLA／ゴジラを観てみた

▼『GODZILLA“ゴジラ”』やっと観てきました。日本語吹き替え版で観ました。twitterなどには、1928年製のうちの母（カシワ母）86歳の感想は書いたりしましたが、僕自身の感想を書いとこうと思います。その前に母の感想を再録。

「補聴器忘れて良かった。付けてたら耳爆発するヮ。アメリカのは迫力が違う。日本のはちゃちぃて見てられん。これは面白かった」

※ネタバレが随所にあると思うので未見の人は読まないでくださいネ(笑)

▼僕的にはこの映画、まず日本語吹き替え版で観て正解でした。英語で観たかったとも思いますが、特撮映画は画面に集中したい。だから特に文字を読むのが遅い僕は画面だけ観てたらいいのでちょうど良かったのです。それと渡辺謙の声が、本人の吹き替えだったのもうれしかった。テレビとかだとたとえば『レッドサン』の三船敏郎とか他の人が声を当ててましたしね。アレをやられると違和感ありますから。
　日本語吹き替え版だから、佐野史郎さんの声が聴けたのがうれしかったです。これは儲けもんだと思った。
　俳優さんで気に入ったのは主人公の妻エルを演じたエリザベス・オルセン。可愛いもんなぁ。あと第七艦隊のステンツ提督のデヴィッド・ストラザーン。渋いヮ。

▼アメリカ映画だからしょうがないのだけど、やたらカップルがチュッチュ、チュッチュするのですね。ムートーまで(爆) ラストシーンのフォードとエルがやっと再会というシーンは必要だけどね。

▼日本の風景はどこで撮ったのでしょう？　なかなかうまく再現されていて感心しました。1カ所だけその建物の屋根は日本やないやろ〜というちょんがった飾りの付いた屋根が気になった他は、実に細かい作り込みも怪しいところがなかったですね。ブライアン・クランストン演じる原発の技師ジョー・ブロディがあの事故の後、一人暮らしをしている日本のアパートの部屋、一瞬しか映りませんがちゃんと畳敷きだったのがうれしかった。
　日本の街並みで、クルマが映るのですが、やたらと日産のエスカルゴが映るのが目に付きました。あのクルマは見た目の特徴が顕著だから。立ち入り禁止区域で荒廃した街にもあったし、他でも。いつの時代の設定なんだろう？

▼ヒヨコが指摘したんですが、そう時代設定は現代のようなんですけど、そうなるとおかしなことがあるんですね。芹沢博士の年齢はいくつ？　父の形見といって広島のピカドンで止まったままになった懐中時計を持ってます。1945年（昭和20年）8月6日午前8時15分ですから、今年で69年。当時芹沢は1歳としても70歳の老人のはずと。渡辺謙が70には見えない。この疑問は豪華パンフレットを読んで解決しました。父の形見と言っても、父はそこで亡くなってなくて、被爆して、その後原子力の研究を深めていく…ということなんですね。だから戦後生まれということでいいわけです。

▼ゴジラに対する敵、ムートーはいろんなところで言われてますが、着ぐるみ？って感じるぐらい人間体に近いプロポーションです。手は2本多いけど。でもゴジラもムートーもフルCGなんですよね。僕はハッキリ言ってCGをこれ見よがしに使う映画はキライです。さりげなく使ってくれるのが好き。着ぐるみやワイヤーアクションを補完するものとしてCGを使ってるのがわからないぐらいさりげなく使うのがオシャレだと思う。
　いつもいろんなところに書くのですが、CGで巨大モノを動かすとき、スピード感、重量感、それらによる慣性の影響、情景の変化などがきちんと描けてない場合が多い。重いのにぺらんぺらんに見えるとか、細いのにそんなので殴ったってモノは壊れないだろう？ 相手は吹っ飛ばないだろう？ ってのが多すぎた。これはCGを綺麗に描ける人が必ずしも動画的演出を心得ているかというとそうではないことの証明なのだなぁ。
　で、この『GODZILLA“ゴジラ”』はどうだったか。はい。重いモノは重かったです。動き出すとき、落ちるとき、振り回すとき、ぶつかったとき。文句なかったです。だから映画の内容に没頭できました。ど派手にCGを使いながら、それを忘れさせるほどの仕上がりでした。

▼ただ、86歳カシワ母に言わせると「破壊シーンがちょっと長かった。あと津波は見るのがいややった。ゴジラが来て地震で津波て、わかるけど、見るの辛い人もいるやろし」と。まあ、津波は僕も観てて辛かった。ニュース映像思い出して。
　けれども映画全体としては、ストーリーも流れは、退屈なところがなく、2時間超の映画だったけど、長いなとは思いませんでした。お金出して観てよかったと思える映画でした。総合評価は★★★★★。僕が評価しても世の中に何の影響もないけど(笑)