プラカメ万歳#3
/オリンパスμ[mju:]panorama
▲「ディスカバー・プラカメ」第3弾は、オリンパスμ[mju:]panoramaです。
μ[mju:]シリーズ、初代は前年発売されたμ[mju:]。そのデザインをほとんど替えることなく、機能追加したのがこのμ[mju:]panorama(1992年発売)です。
単焦点フルオートコンパクトカメラ。1989年に発売のコニカBIGminiに対抗するカメラとしてオリンパスが出したで、BIGminiの直線的なデザインに対して、人間工学を取り入れ、手にしたときの自然な持ちやすさを考慮した曲面デザイン…「片手にぴったり収まるエルゴノミックデザインの超コンパクトなボディ」が特長というのはそのまま初代から引き継いでいます。
▲基本的なスペックは初代と全く同じ。見た目の変化は、シャッターボタン、レンズバリアにプリントされた文字などがシルバーからゴールドになったことぐらいです。
▲途中切り換え可能なパノラマは、背面フタの部分に切り換えレバーがあります。このクラスのパノラマは、35ミリフィルムを2コマ分を使う本格パノラマではなく、1コマの上下をマスクしてプリントを拡大するもの。実はカメラ内部ではパノラマ用のマスクが出ているのがデフォルトで、通常の24×36mmサイズの場合はシャッターが作動するときにマスクが逃げるように動作します。
この動作は強力な小型磁石を使っているとのことです。
▲レンズバリアを開けて撮影スタート。これはXAシリーズからの継承ですが、開けるのは右手で右側に引くので全て右手で操作が完了。バリアを開けることで電源もオンになります。
トップ面の液晶(大)には、枚数カウンターと、バッテリーの状態、ストロボの設定などが、液晶(小)には日付情報が表示されます。
とにかく写真を失敗なく撮るということを優先させているので、ストロボはオートでデフォルトは必要な場合は勝手にカメラが判断して光ってくれます。赤目低減の予備発光や強制発光、発行禁止も選べますが、レンズバリアを一度閉じると、オートに戻ってしまいます。普通の使い方ならこれが便利なんですが、僕のようにストロボ嫌いな人が油断をしていると、光らせたくないところで光るということになります(笑)。
▲もちろん電池電動カメラなので、巻き上げも自動、巻き戻しも自動。キヤノンMCなどに比べて、電池もリチウムになってパワーがあるのでモーターの音も静かで安定しています。
オートフォーカスはモーターがウィウィと動くので1テンポありますのでちょっと慣れが必要かも。そんなにトロくはないですが。
BIGminiに対抗して作ったカメラなのでマクロも35センチからと普段使いには文句ない性能を備えています。
▲レンズは「ZUIKO」の名前がないオリンパスレンズ35mm/1:3.5 3群3枚。単焦点で3.5はちょっと暗いですが、ようするに暗けりゃストロボで補うというのがこの時代の電池電動カメラの考え方ですから(笑)。
シャッター速度は1/15秒〜1/500秒。ストロボを使わない場合、ISO400で普通の室内がギリギリですね。それ以下だとアンダーになると思われ。MCみたいに測光窓を塞いだりいろいろテストをしてみましたが、諸元に書かれている数字よりも低速になることはないようです。
▲μ[mju:]は、伝説としては、森山大道ほかけっこうプロが愛用したという話がよく出てきます。
僕はBIGminiとどっちにしようと思って、曲線デザインということと、XA-4が気に入っていたので、その流れでμ[mju:]panoramaに決めたのでした。確か枚方のイズミヤの中にあったモリタカメラで買ったのだった。その後、野島伸司脚本のドラマ『高校教師』で、主人公の桜井幸子が心を通わせた担任教師の真田広之とツーショット写真を撮る時にこのμ[mju:]を使ったのがなんだかうれしかったのを覚えています。
このμ[mju:]panoramaを、実は2台所有しています。1台は自分で買ったもの。もう1台は某氏よりいただいたものです。なので現在は片方をカラー、片方をモノクロとフィルムを入れ分けて使っています。
商品コンセプトは変わってしまっていますが、μ[mju:]シリーズはオリンパスのデジカメへとバトンタッチされ、現在も続いています。
■OLYMPUS μ[mju:]panorama
OLYMPUS lens 35mm 1:3.5
1992年発売/価格 37,000円(当時)
★この突然企画「ディスカバー・プラカメ」は、あっきいさんの「いじりゃー」、kimiさんの「kimi-penの気ままに行こう」BBSと同時開催です。合わせてお楽しみください。
Comments
エスピオを買う時に悩んだのがこのシリーズのズーム。デザインがよかったので、とても悩みました。μシリーズにしなかったんだろう?
Posted by: あにゃも | December 01, 2009 02:05 PM
こうやって改めて見ると柔らかい曲線ですね、持ちやすいように出るとこは出てへっこむとこはちゃんとへっこんでいるし。
シャッターボタンが大きいのとレンズ下にある巻き戻しボタンが印象的ですね。
このカメラなら鞄とにいつも入れておけますね。
そうそうその電池自分も愛用してます、近くの所でこの頃見かけなくなったのが痛いです。
Posted by: kimi | December 01, 2009 08:29 PM
▼あにゃもさん
ESPIOもいろいろなタイプがあって面白いですよね。どれをお使いだったんですか? kimiさんはバイクツーリング用に生活防水タイプを(上記BBSで紹介されてます)お持ちです。
μ[mju:]の曲線デザインは、ちょっと好みの分かれるところですから、当時は拒否反応が出たんじゃないですか? μ[mju:]ZOOMの方はまだだいぶデザインがおとなしくなってきますけど。
▼kimiさん
出るとこは出て引っ込むとこは引っ込んで、ほんとセクシーです(^ε^;)。
このデカいシャッターボタンは笑いました。わかりやす〜ぅって(^ε^;)。
μ[mju:]は一つ欠点がありまして、ジーンズのケツポケットに入れてると、レンズバリアが簡単にちょっと開くんです。レンズが半分見えるぐらいまで開いてるときがあります。ポケットに突っ込むときに開くようです。入れるときに気をつけてれば大丈夫なんですが…。
この電池、ダイソーで315円だったかな? このごろ見ないですね。今日も確認しに行きましたけど、ありませんでした。
Posted by: うずらまん | December 01, 2009 08:56 PM
この代かどうかは不明ですが、ミューは我が家にも転がっていたような気がします。生まれたての長男をこれでどれだけ撮ったことか…懐かしいなあ。
そのミューも財政の苦しい我が家では、新しいカメラを買うための下取りに出した記憶があり、長男に「あのカメラ好きだったのに…」と嘆かれた思いでもまた懐かしいです。
Posted by: march | December 02, 2009 10:01 AM
▼marchさん
男の子ってキカイものが好きなので、自分の小さいころを撮ってもらっていたカメラって、思い入れちゃうかもしれないですね。将来、お子さんが自分で探して同じのを入手することになるかも(^ε^;)。
我が家にも僕の子どものころを記録したオートハーフがあります。また故障したので、今度修理をお願いしようと思っています。
Posted by: うずらまん | December 02, 2009 12:11 PM