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プラカメ万歳#2/キヤノンMC

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「ディスカバー・プラカメ」キャンペーン、第2弾はキャノンMC Quartzdateです。

 そう、これが僕のプラカメ愛用の二大巨頭のもう一方。というか、これが元祖なのです。僕が自分で「写真を撮ろう!」と思って初めて買ったカメラがこのMCなんです、なんです(笑)。
 1984年の発売ですからもう25年前です。四半世紀かぁ…しみじみ。自分で稼いだ最初のボーナスで買った記念のカメラでもあります。
 このカメラのCMをしてたのが、北野武(ビートたけし)でした。キャッチコピーはたしか、
「写真だけでなく、カメラもアートになった」
 だったと思います。

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なんでMCを買ったのかというと、XA-2とか3とかを持っている友人は多かったんで、マネは嫌だったこと。でも一眼レフは僕には似合わないと思い、いつでも持ち歩ける小さいカメラが欲しかったからなんですね。大阪・心斎橋の今はなき[トダカメラ]で買いました。カメラに詳しい友人にも「一眼レフが嫌だったら、このカメラがいいと思う。カメラ雑誌での評価もよかったよ」と後押しされたこともあります。値段的には安い一眼レフ+標準ズームだったら買えた値段でした。

 前年に発売された,ミノルタAF-Cを意識したのではないかと言う人もいますが、どっちかというと、これは数年前に先行発売されているオリンパスXAの影響の方が強いと思います。

 キヤノンは当時、コンパクトカメラとしては、オートボーイがありました。電池電動のフルオートで、写真を撮るということにかけてはこの上ないカメラ。欲を言えばちょっと大柄で男っぽかった。だからこのオートボーイの機能をXAのサイズに詰め込んでみようというのがキヤノン的なこだわりだったのではないでしょうか。

 XAとおなじく、レンズバリアをパカッと開く式ですが、XAは左手でバリアを開かねばならないのに対してMCは右手、片手だけで開いてシャッターを押せます。片手で基本的な操作ができるのはものぐさな僕には打って付け(^ε^)。

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近赤外光投射式というけっこう本格的なオートフォーカス機能やフォーカスロック機能も備えていて、ほんとうに安心して写真が撮れます。ストロボは脱着式で、XAなんかよりも簡単に付け外しができます。

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電池は本体に単四を2本。ストロボに単四を2本と独立式。両方が単四で統一されているので予備の電池も1種類で便利です。

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ストロボの脱着ボタン(丸い小さいの)の横の長方形のスライドスイッチが、フォーカスロックとセルフタイマー兼用のスイッチ。スライドさせるとフォーカスがロックされ10秒でシャッターが切れます。

 フォーカスロックとして使うときは、フォーカスを合わせたい被写体をファインダの中央に持ってきてスイッチをスライド(ここでフォーカスがロック)、構図を直してシャッターボタンを押すとシャッターが切れます。セルフタイマーより先に手動でシャッターを切ってしまうということですね。

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レンズはズームなしの単焦点なのでF2.8とそこそこ使いやすい明るさ。シャッター速度はスペック上は1/8からとなっていますが、最低速は1/2ぐらいまでいけそうです。ウラ蓋を開けて、露出測光窓を塞いでシャッターを切ってみたらそれぐらいでした。

 だから夜写真でストロボを使わないで撮るなら、この露出測光窓を何かで塞いでやるという裏技が使えるかも。ただし三脚穴がないので、どこか安定した置ける場所を探してセルフタイマーを使って撮るのが良いでしょう。

 このカメラはホントによく持ち歩きました。初めて友だちと夜行の「大垣行き」に乗って東京へ鈍行旅行したときも、初めての海外旅行の上海行きもこのカメラがお供でした。写真で失敗したということはないです。

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クォーツデートでない方がスマートでいいんですけど、当時は日付機能がやっぱり欲しいなと思ったんですね。

 日付もXA-4のような薄くて入っているかいないかわからないようなのではなく、しっかりと入りますので使えます。

 ファインダーの左横の赤いシマシマは、フィルム巻き上げの時、この模様が動いたらちゃんとフィルムが巻き上げられているという、インジケーターですね。

 ただ不満点もなくはない。たしか最短が90センチだったと思います。だからブツ撮りが苦手です。あと、シャッター音がバチン!とバネのような品のない音で、続けて下世話な巻き上げモーター音がします。これがちょっと大きい。でもまあ、これだけのフルオートを高いリチウム電池ではなく、その辺で売ってる単四で実現してるのがうれしいです。

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僕はこのカメラで何を撮っていたのかというと、猫です。当時、団地に住んでいたのですが、その団地で地域猫みたいにみんなで餌をやっていた猫たちを撮っていました。

 最近出番が少なくなっていますが、これを機会にまた現役復帰させようと思います。ちょっとファインダーにカビが来ているので、またそのうちキヤノンのサービスセンターに持って行ってみるかな。まあこのままでも使用には差し支えありませんけどね(^ε^;)。

■Canon MC Quartzdate
 レンズ:Canon lens 35mm 1:2.8
 シャッター速度:1/8秒(EV6・F2.8)〜1/500秒(EV17・F16)
 サイズ:105×62×45mm
 重量:約240g
 電池:単四 2個(本体)/単四 2個(ストロボ)
 1984年発売
 価格:
  47,000円(本体)
  2,000円(ケース)
  7,000円(専用ストロボ)

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Comments

プラカメとは言え、どれも当時の定価は結構な値なのですね…。このキャノンMCって知らないカメラでしたが、造形が凄く格好良いですね。XAがカクカクになったと言えばそれまですけど、それとは違う魅力的な造形ですね! 単三電池の写真から大きさはXAより大きい感じを受けましたが、どのくらいなのでしょう…。これでXAサイズであれば超格好いいなぁ。

ここ暫く財布の紐を引き締めて耐える日が続くのか?(笑)

Posted by: hiro | November 26, 2009 12:43 PM

▼hiroさん

 電池は単四なんで細いヤツです。ボディのサイズはほぼXAと同じ。クォーツデートがちょっと厚さを増やしてますが…。
 当時のテレビコマーシャルが、YouTubeにありました。

http://www.youtube.com/watch?v=e0MBHk5H44Q

 この路線が続けば、高級コンパクトの別の流れを作ったと思うんですが、シリーズはオートフォーカスを固定焦点にした廉価版のMC10を出しただけで終了してしまいました(^ε^;)。

Posted by: うずらまん | November 26, 2009 01:01 PM

こんなカメラがあったのですね。
キャノンは、オートボーイしか知りませんでした。このころ使っていたカメラは、、、記憶にないです。レンズ付きカメラかな。

四角いXAという感じですね。

Posted by: あにゃも | November 26, 2009 03:35 PM

▼あにゃもさん
 四角いXA、そうですね「四角い電動のXA」という感じです。機能は同時代のオートボーイとほぼ同じです。
 デザインの完成度と外装のプラなのにチープ感がないところ以外はあまり面白みのないカメラですが…。

Posted by: うずらまん | November 26, 2009 04:55 PM

今日八百富に置いてあったのでもうちょっとで気絶しそうでした、他にもいいのがあったり。
トダカメラ懐かしいです、良く通いましたよ。
単四電池が使えるっていうのがほんと良いところ。
プラカメって融通が利かない面もあるけどその分素が出るので難しいです。でもほんとよく写るので良いですね。

Posted by: kimi | November 26, 2009 11:11 PM

▼kimiさん
 他にいいもの…って何でしょう?(^ε^;)きになる〜ぅ。MCであとマクロだけできれば言うとないんですけど…と当時は思いました。
 トダカメラ、8ミリ映画を作っているころあそこでよくフィルタを買ったんです。今でも持っていますが、プラスチックわくで差し替えて使えるやつで、これを買っておいたおかげで、アダプタをつけると写真のカメラにも使えるのであとで助かりました。

Posted by: うずらまん | November 27, 2009 07:00 AM

外へ出ると書き込みできなくなるこちらのblog(笑)
昨日、iPhoneでCMみれました。めちゃめちゃ若い…。そしてキャノンMCは凄い小さいですね。あれ単4なんですね!

Posted by: hiro | November 27, 2009 12:34 PM

▼hiroさん
 iPhoneでYouTube見るなんてイキですね〜。
 WILLCOM 03では遅すぎて見れません(^ε^;)。
 外からかき込みできない…すみません、ご不便をお掛けしてます。

 小さいでしょ。XAとほぼ同じ。並べると四角い分少し大きく感じるかもしれないですが。あ、今度並べた写真を載せますね(^ε^;)。

 あ、そうそう、当時として結構高めのコンパクトカメラだったんです。やっぱりCanonはそれなりに力入れたカメラだったんでしょうね。今日の通勤カメラはMCにしました。帰りに夜になってからしか撮れませんけどね…。

Posted by: うずらまん | November 27, 2009 12:50 PM

まさにこれもツボにハマる機種です...さすがはうずらまんコレクションだ!私も欲しかったMCかAF-C!でも9割がた合うけど1割は不安なAFに踏み切れず,目測Minox35GTを使い続けました.結果7割外して3割合う状態でしたが...

Posted by: lensmania | November 27, 2009 05:50 PM

▼lensmaniaさん
 Minox35の3割:7割は自分で合わしたのだから、まあ多少外しても許容できますが、オートフォーカスを謳っていて外すのは「なんでやねん?」と納得できない部分ではありますね(^ε^;)。
 MCは普通の家族スナップを撮るのにはちょうど良く、そう言う使い方だと信頼できるカメラです(^ε^)。

Posted by: うずらまん | November 27, 2009 07:10 PM

当時の単4電池はちょっと放置するとダラダラと液漏ればかりしてましたねぇ、MCもスピードライトも青錆でボロボロになってた奴をよく手にしました。
縦型の測距窓はスナッピィ50などで見慣れてましたが、ちゃんとシャッターで隠すトコロがキヤノンらしいですね。
一時期使ってましたが結局京セラのT*搭載コンパクトにお散歩カメラの座を奪われて退役しました。
どこかにある筈なんだけどなぁ・・・。

Posted by: 39ers | November 27, 2009 07:14 PM

▼39'ersさん
 僕もXA-4を使い出して、そのうち興味がライカに移ってそしてPenシリーズに手を出し、デジカメも…でMCは完全に放置している時期が続いてました。先日入っていたフィルムを全部撮ってしまって現像に出したら、引っ越す前の家で子どもが風呂に入っている写真が出てきて、考えてみると、これは8年以上前。それだけ使ってなかったんですね(^ε^;)。フィルムカメラで気軽に遊べる今のウチに、もう一花咲かせてやりたいと思い、現役復帰させました。39'ersさんも、ぜひ(^ε^)/~。

Posted by: うずらまん | November 27, 2009 07:22 PM

もりあがってますね。
私のプラ亀でXA2以外で印象に残っているのはリコーのFF-1と、日常生活防水でAFだったオリンパスのAF-1。FF-1は目測でピントを合わすのでバイクのツーリングで活躍。つまり走りながらのヤマカン撮影。露出は結構正確でした。水没でご臨終となったFF-1の後を受けて濡れピカになりましたが、富士写のHDとは異なって生活防水程度、でも防水に惹かれました。

Posted by: warakado | November 28, 2009 12:18 AM

▼warakadoさん
 リコーFF-1ですか。これはかっこいいですね。MINOXと同じくパカッと前を倒して開いて、沈胴していたレンズが出てくるというギミックがかっこいいです。蛇腹カメラを小さくしたようなイメージもあって。
 え゛! 走りながら撮ってたんですか(^ε^;)。

 オリンパスのAF-1はちょうど、あっきいさんのブログ「いじりゃー」で紹介されてますが、MCと意外に似ているというあっきいさんの発見に驚いてます。
 あっきいさんの「いじりゃー」の記事↓
http://akkii.blog.eonet.jp/default/2009/11/part2-2baf.html

Posted by: うずらまん | November 28, 2009 10:16 AM

このカメラ、社会人になってから、初めてかったカメラです。
最高にカッコよくて写真とりまくりました。
そして、いずれも大変良く、写りました。
私の記念碑的カメラです。
わたくしのは、デイト機能がないので、もっとも初期の物と思われます。

ところで、だいぶ年月がたって、クラブの同窓会があり、キヤノンのカメラ部に就職した友人に、このカメラの話をすると、彼はこのカメラは、当時のキヤノンにとって、社長命令で、オリンパスに対抗できる超小型カメラを開発せよとの、強い戦略の結果だったそうです。

社長は、タバコのパッケージを取り出し、このサイズで作れといったそうです。
さすがにそれは、かないませんでしたが、
プロダクトデザインには、当時尖鋭のファッションデザイナー、三宅一生が採用されました。

このカメラ、がなんだか、カラーと、デザインが良く感じるのは、あのイッセイ・ミヤケ のプロダクトデザインのごく初期の傑作であることに要因します。

表面は、ブラですが、裏面は、従来の金属製ですので、さびでボロボロになっていますが、
機能は万全で、健在です。

ファッション界とカメラ界が初めて、コラボしたカメラで、ある意味でマイナーですが、オリンパス以上のとんでもない個体であることは、知られていません。

Posted by: martino | October 02, 2013 09:11 PM

▼martinoさん コメントありがとうございます。
 martinoさんも社会人になっての初めてカメラだったんですかっ!(^ε^)
 やっぱりオリンパスのXAの対抗だったんですね。技術的にはキヤノンは十分すぎる実力がありましたもんね。コンパクトにするところが挑戦だったんですね。
 なんと、三宅一生がプロダクトデザインですかっ! それでビートたけしだったのかCMは。今見てもカッコいいカメラです。古さを感じないけど、カメラとしての魅力があるデザイン。
 ほんとに電池が単四だったり、ストロボの脱着がワンタッチだったり、地味に使いやすい。新品デッドストックも入手しましたので、現在僕は2台体制です(^ε^)
 フィルムで遊べる間にもっと活躍させたいと思います。

Posted by: うずらまん | October 03, 2013 09:21 PM

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