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チョートクさんの『ツァイス紀行』

ZEISSkiko
エイ文庫の写真関係の本は、けっこう読んでいます。そういえばこの出版社の『ライカ通信』の15号は結局2005年中に出なかったですね(^ε^;)。なぜかな? やっぱりライカブームにも陰りが顕著なのかな。
 さて、このチョートクさんの『ツァイス紀行』ですが、チョートクさんがM型ライカに、コシナ製Zeiss IkonのZMマウントのレンズを付けてニューヨークを撮った写真文庫ということになります。
 写真それぞれに魅力はあるんですが、写真にはキャプションはなく、カメラとレンズ名が書かれているのみです。だからレンズのサンプル写真のような印象になってしまっています。だいたい比較検討しているわけでもないので、ワタクシのような者にはZeiss Ikonのレンズと言われても特徴は写真から読み取れないのであります。だいたい、印刷物になった段階でレンズの性能や描写の違いを再現できているかははなはだ疑問なので、カメラ雑誌のそういう比較記事もあまり信用していなかったりするワタクシですが。まあ、本の最後にまとめて写真そのもののキャプションは載っているので、そこまでちゃんと読まないとこの本の面白さはわかりませんよといったところです。
 エッセイが写真の間に挟まっています。いつものチョートク調なので、鵜呑みにしては危険です(^ε^;)。気分と勢いで書いているという感じが濃厚ですので、冷静な説得力は感じられません。でも読んでいて楽しいエッセイですので好きですけどね。
 エッセイも、巻末にまとまった写真のキャプションも全部ちゃんと読むとかなりうずうずとしてくるでしょう。そうです、写真を撮りに行きたくなるんです。そういう意味ではやっぱり刺激になる本ですね。
 ■『ツァイス紀行』エイ文庫
 ・写真と文 田中長徳
 ・ISBN: 4777904857
 ・714円(税込)

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