日本語を日本語のリズムで
▼あなたは、日本語を日本語で入力していますか?
こんなことを訊かれると「何いうとんねん?」って感じだと思いますが、要するにキーボードを叩くとき、脳味噌の中で日本語をどう処理しているかということです。
パソコンを使う人の中で今多いのは、「ローマ字入力」ではないかと思います。これだと日本語の文章を考えてから要素を子音と母音に分解して、アルファベットに置き換えてからキーを叩いて、変換されて日本語に戻して、また続きを打鍵していく、という作業になりますね。
これを文字で説明するとこんな感じになります。
たとえば「私は今日バスで買い物に出かけます」という文章を考えて打つ場合、頭の中では「わ・た・し・は・き・ょ・う・ば・す・で・か・い・も・の・に・で・か・け・ま・す」というリズムで考えているわけです。20個。
でもこれがローマ字入力になると、「w・a・t・a・s・i・h・a・k・y・o・u・b・a・s・u・d・e・k・a・i・m・o・n・o・n・i・d・e・k・a・k・e・m・a・s・u」37個です。日本語のリズムとは違っています。
しかも、頭の中で「私は今日バスで買い物に出かけます→w・a・t・a・s・i・h・a・k・y・o・u・b・a・s・u・d・e・k・a・i・m・o・n・o・n・i・d・e・k・a・k・e・m・a・s・u」の置き換えをしなければなりません。
なんだかすごく手間がかかっているのがわかりますよね。
では日本語を日本語のまま入力するにはキーボードにあるひらがなの刻印の「JISかな」がいいのでしょうか。JISかなは、かなが4段に割り振られています。しかもアルファベットでは使用しない、[L]キーの右にまだ3個もあるし、一番下の段も[M]キーから右に4つもあります。縦に4段、横にも広い。こんなに広い範囲は手の大きな大人の男性にでも難しいです。ということは手を大きく動かさねばならない。そうなると手がホームポジションを保てません。タッチタイプ(キートップの刻印を見ないで打鍵すること)が難しくなります。
僕はこの「ローマ字入力」と「JISかな入力」の両方のメリットを合わせた入力方法「NICOLA」を使っています。元々は富士通のワープロOASYSで開発された「親指シフト」という入力方法です。
かなをアルファベットと同じく3段に割り付けてあります。(キー配列はこんな感じ)なので、指の受け持ち範囲が狭いです。
3段に割り付けられた「かな」で入力しますので、頭の中でアルファベットへの置き換えをする必要がなく、日本語のリズムで文章が打てます。
ですので、この入力方法は多くのプロの作家に愛用されています。
NICOLA配列のキーボードは富士通から発売されています。最近のはUSBキーボードですので、Windowsだけではなく、Macintoshでも使用することができます。
また、キートップは替えられませんが、配列だけをソフト的に変更するソフトもあって、僕のようにノートパソコンを愛用している人にとってはこっちでもOK。なれるまではキー配列のシールを作ってキーに貼って、慣れたら剥がしてしまいます。そうすると割と頭で考えるよりも早くタッチタイプができるようになります。Mac用もWindows用も揃っています。
NICOLA(親指シフト)に関して興味がわいた人は「NICOLA(日本語入力コンソーシアム)の公式ホームページ」「NICOLA(日本語入力コンソーシアム)の公式ホームページ」をまず見てください。
僕の体験ではキーを時々見ながらだと1〜3日で打てるようになると思います。タッチタイプも1週間もあれば覚えてしまいます。
本当に日本語が日本語のリズムで打てます。考えたまま指が動かせて、どんどん文章を書くことが楽しくなります。
だまされたと思って、一度試してみてね!
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Comments
レベル低めの親指シフト使いの らび といいます。
紹介文付きのリンクをかけていただいたようで、なんともありがたいかぎりです。
ただ、あの紹介文は、さすがに、ちょっと、あの、その、照れくさいです。
私も、文章も、やさしくはないし(^^;)。
うずらまんさんは、一週間ほどでマスターされたようですが、私は一週間では覚えられなかったなぁ。一カ月以上、格闘してた記憶があるし、今でも、成り行き上ロマカナ入力がメインの日が続くと、親指シフトでの入力スピードは落ちちゃうワ、タイプミスは増えるワで、ちょっと汚された(おいおい)気分になって、少し落ち込んじゃいます。
私が鈍いだけかな。
なので、うずらまんさんの文章に触発されて、試しに親指シフトに触ってみたけど、一週間では覚えらない・・って人も、そこであきらめないでね。
もっと鈍いヤツ(私)がここにいるから。
Posted by: らび | July 01, 2004 11:56 PM
▼らびさん
本文には詳しく書かなかったんですが、一番初期のキートップを見ながらの打鍵なら1〜3日で使えるようになりましたが、それが数年続きました。最初は親指と人差し指と中指の3本指打鍵でした(^ε^;)。当時はワープロが主体でタッチタイプの必然性を感じなかったんです。
Macを使い出してもデスクトップを使っているときはキーの手前側にシールを作って貼っていましたから、それを時々見て打ってました。
タッチタイプは実は必要に迫られて覚えたんです。まずワープロがモバイルのOASYSPocket2になったこと。プライベートで使うMacがPowerBookになったこと。オアポケの場合はキーが小さいんで、キートップをいちいち見るのが面倒だったことと、この小さいキーが僕の手になじんだこと。PowerBookはキートップにシールを貼ると格好悪いので、一旦貼ってみましたが、その日のうちに剥がしてしまいました。それで覚悟して打鍵してみると、多少のミスタイプはあるし、記号の位置は覚えていないものの、かなはほぼ打てたんです。自然に手が覚えてしまっていたんですね。だから本気になって、これも数日で覚えたって感じですが、それまでキーをチラッと見る状態が数年あったわけですね(^ε^;)。
Posted by: うずらまん | July 02, 2004 09:55 AM
うずらまんさん
いろいろなところでもうご挨拶していますが、こちらのブログでの書き込みは初めてですね。あまり内輪受けにならないようにしたいと思っていますが・・・。
らびさんのブログの最新記事
おれはにこらがすきなんぢゃあぁ
http://opal.cocolog-nifty.com/chaos/2004/07/post.html
は良いですよ。私は自分の掲示板にも書いたのですが、直接コメントしてしまうとネタばれになってしまうおそれがあるので、こちらに書かしてもらいます。
Posted by: ぎっちょん | July 04, 2004 09:35 PM
▼ぎっちょんさん
はい。らびさんところはこの僕のblogのリンク集にも既に載せさしてもらっていますので、ご紹介の記事も既に読ませてもらってます(^ε^)。「ネタばれ」って何ですか? あの記事に何か裏の意味があるとか???
Posted by: うずらまん | July 05, 2004 12:10 AM
うずらまんさん
「ネタばれ」というのは、あの記事に「親指シフト」と書いたコメントを書いてしまうと、「ニコラって何?」と思った人が「なんだ親指シフトのことか」と言ってそれっきりとなってしまうかもしれないかなと思ったからです。それほど深い裏の意味があるわけではありません。
あの記事を読んで一人でも多くコンソーシアムのサイトを見てもらえると良いですね。
Posted by: ぎっちょん | July 05, 2004 10:39 PM